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サードプレイスとしても機能する、オフィスラウンジ「sorappa(ソラッパ)」

テーマ:オフィスラウンジ

サードプレイスとしても機能する、オフィスラウンジ「sorappa(ソラッパ)」

“「みどり」と「イノベーション」の融合拠点”をテーマとするうめきた2期地区開発プロジェクト「グラングリーン大阪」は、企業による最先端技術や先進的なサービスを実践し、市民からのフィードバックにより次世代のイノベーションが生まれることを目指していく。そのイノベーション創出を加速させるために、国内外の企業に向けて総貸室面積・約34,000坪という大規模オフィスタワーを建設している。緑豊かな都市公園に隣接しているパークタワーには、公園を一望し、緑を身近に感じることができるオフィスラウンジ「sorappa(ソラッパ)」が誕生する。三菱地所とソルト・コンソーシアムがタッグを組みプロデュースした、多様化する働き方に適したオフィスラウンジとはどういった空間なのだろうか。

左から、丸山愛斗さん/三菱地所株式会社(リーシングユニット)、黒田順平さん/ソルト・コンソーシアム株式会社取締役副社長、鳥居和真さん/三菱地所株式会社(グラングリーン大阪開発室)

JR「大阪駅(うめきたエリア)」直結という抜群のアクセスを誇る南街区のゲートタワーと、1フロア約1,250坪という全国最大級の広さを誇るパークタワー。そのパークタワー4階に位置するのがオフィスラウンジ「sorappa」だ。
「オフィスラウンジ『sorappa』は、ダイニング、カフェ、ワークスペース、テラスと大きく4つのエリアにゾーニングされています」と話すのは三菱地所の鳥居和真さん。「各エリアそれぞれにデザインコンセプトを設けており、公園に面したダイニングエリアは“空を見上げる”というテーマで構築されています。高さ7mの開放的な吹き抜け空間で、180席ほどの規模となっています。青空の下、あたり一面に広がる公園の緑が非常に綺麗に見える場所なので、その景観を堪能しながらランチをすることができます。パークタワーとゲートタワーをあわせて在館者人数を1万人程度と想定していますが、ディナータイムは一般の方にもご利用いただける予定です」

「都心の一等地にオフィスと緑が近接しているグラングリーン大阪という新しいまちは、世界的にみても稀な場所になると思います」と三菱地所の鳥居さん。
天井高7mの開放的なダイニングラウンジは公園の緑と空との一体感を味わえる。

続くカフェエリアは一般客にも開放されるが、併設しているコワーキングエリアは、グラングリーン大阪のオフィスワーカー限定の想定だ。ボックスソファやビッグテーブルだけでなく、集中して作業ができるフォンブースなど、多様化する働き方に適したワークスペースとなっている。
「コワーキングエリアはしっかりとセキュリティ対策が施されていますので、オフィスワーカーの方は安心して利用することができます。また、カフェラウンジは“みどりと繋がる”というデザインコンセプトで、カフェエリアとワークエリアは約600㎡のオープンテラスに面しています。広い芝生エリアとデッキエリアのテラスは自由に出入りすることができ、公園を見渡すことができます。今後はここでイベントなどを実施していくことも想定しています」と鳥居さん。

多様な家具が配置され、さまざまなワークスタイルを可能にしたカフェラウンジとコワーキングスペース。
広い芝生エリアとデッキエリアで思い思いの過ごし方ができるテラスでは、さまざまなイベントが開催される予定だ。

このオフィスラウンジで新たな働き方の可能性について話してくれるのは、三菱地所の丸山愛斗さんだ。「自分たちのオフィスだけでなく、開放的なダイニングを利用して社員同士で一緒に昼食をとりながらコミュニケーションすることで新たな気づきを得たり、そのままカフェで休憩をとったり、ワークスペースで集中して作業したりすることができます。また、眼前には公園の緑が一望できるテラスがあるので、そこで作業をすることはもちろん、天気の良い日なら公園まで足を運んでみるなど、その時々の気分で自分の居場所を選択することができ、サードプレイスとしても活用できるようになっています。大阪駅前という都心にいながら自然の中にいる気分を味わえるので、これまでにない働き方ができるのではないかと期待しています」

「オフィスラウンジのネーミング案はいくつか候補がありましたが、原っぱのように開放感があり親しみを感じていただけるような願いを込めて『sorappa(ソラッパ)』となりました」と三菱地所の丸山さん。

「グラングリーン大阪」のもうひとつ重要な要素がウェルネスだ。オフィスラウンジにも健康で豊かに生きるための仕掛けがあると鳥居さんは説明する。
「ウェルビーイングのために、とくに食と健康は非常に関係性が深いと言えます。カフェエリアとひと続きの空間に、健康計測ステーションというスペースを設け、そこではウェアラブルデバイスでは取得できない、より高度な測定機器によるデータを取得し、自分のカラダをより深く知ることができるような仕組みを考えています」

「sorappa」のダイニングエリアやカフェエリアのメニュー開発や運営を担当するのは、ソルト・コンソーシアムだ。2002年設立以来、東京を中心に多くの飲食店、商業施設の外食を手がけ、永田町の国会議事堂の食堂「国会中央食堂」や常盤橋タワーの職域食堂など社員食堂にも定評がある。
「お勤めのオフィスワーカーの皆様に毎日召し上がっていただくものですから、365日飽きられないようなメニュー構成であること、そして皆様の健康管理が第一と考えています」と取締役副社長の黒田順平さんは、ダイニングエリアで提供する食事について構想を語ってくれた。「その人が必要としている栄養素はひとそれぞれです。例えば鉄分が不足されている方、タンパク質、食物繊維が不足されている方などさまざまなケースがありますから、必要な栄養素を自分で選んでいただけるように『鉄分補給ランチ』、『ビタミンA補給ランチ』、『プロテイン補給ランチ』など、視覚的にもわかりやすい料理を提供したいと思っています。また、ウェルビーイングを向上させるためにも、健康計測ステーションともうまく連携していきたいと考えています」

「パークタワーに入居するさまざまな業種の方々が、このオフィスラウンジ『sorappa』で出会い、新たなイノベーションの芽が萌え出るようなイベントを定期的に開催することを予定しています」とソルト・コンソーシアム取締役副社長の黒田順平さん。

ひとりひとりに寄り添い、食の嗜好だけでなく健康づくりや感性を刺激しコミュニケーションをサポートするオフィスラウンジ「sorappa」はオートクチュールのような存在でありたいと黒田さんは続ける。「私たちがこれまで手がけたどんな食の施設とも似ていないまったく新しい空間を創り出し、お客様のニーズに合わせてカスタマイズしていこうと思っています」

そうした新しい働き方にふさわしい空間について、鳥居さんが開業後の未来予想図をこう描く。「オフィスラウンジ『sorappa』はグラングリーン大阪の中心的な場所に位置しています。上階にはオフィスがあり、高層階にはヒルトン最高峰ホテルであるウォルドーフ・アストリア大阪があり、階下には商業施設、すぐ隣にはMICE施設もあって、目の前には都市公園が広がります。テラスやカフェは一般の方もご利用可能なので、多種多様な方々が集まりコミュニケーションする空間になるでしょう」。
みどり溢れるオフィスラウンジで、新しい働き方や多様な交わりから創出するイノベーション、まさに新都市のコンセプトを体現するエポックメイキングな場になるだろう。

写真:内藤貞保 文:脇本暁子

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